ごあいさつ
理事長プロフィール
福井 淳
見た目も使い心地も良く、治療のリスクの少ない入れ歯「MTコネクター」を北海道で初めて導入。
2019年に自ら考案した新義歯「ナチュラル‐D」で特許取得。
経歴
北海道札幌市生まれ。
北海道大学歯学部卒業。
札幌市内で勤務医を経て1991年4月、福井歯科クリニックを開業 院長就任。
- 2009年2月、MTC歯科臨床研究会所属認定医第1号資格取得。
- 2011年3月、医療法人社団慧風会 設立 理事長就任
- 2012年4月、札幌市中央区大通にクリニック移転。
- 2018年4月、東京「銀座みゆき通りデンタルクリニック」非常勤歯科医師として勤務
- 2019年2月、「ナチュラル‐D」の特許を取得
所属学会
- 日本骨粗鬆症学会
- 日本歯科医師会
MTコネクター普及に関する主な活動
- 2008年 3月 北海道新聞 “健康アドバイス”に記事が掲載される
- 2010年 7月 著書「私の人生を変えた 奇跡の入れ歯」(現代書林より出版)
- 2010年 10月 ラジオ大阪に出演
- 2010年 12月 産経新聞 “アンチエイジングスペシャル”に取材により記事が掲載
- 2011年 6月 MTコネクターの使用患者を対象にアフターケアと情報交換を目的として会員組織「club MTC」を発足、さらにアンケート調査を実施
- 2011年 7月 さっぽろ村ラジオ「ジャンクリ珍道中」にゲスト出演
- 2011年 8月 三角山放送局「WE LOVE MOVIE」にゲスト出演
- 2011年 9月 雑誌「わらふく」に取材記事が掲載される
- 2011年 11月 「歯科治療の可能性を考える市民セミナー」にて講演
- 2015年 12月 健康情報マガジン「スコブル」に記事掲載
- 2017年 3月 雑誌「クロワッサン 最適なケアが受けられるアンチエイジング歯科」に記事掲載
- 2018年 1月雑誌「poroco 2018年は“歯美人を目指す!”」に記事掲載
主な著作
- 「奇跡の入れ歯」
ご挨拶
「奇跡の入れ歯」思い切った題名ですが、私が以前書いた自著です。
平成24年まで21年間、私のクリニックは札幌市の新琴似という住宅地にありました。
赤ちゃんからお年寄まで幅広く診療している診療所です。平成17年にインプラントの講習を受けて、さあ始めようとしていた時に出会ったのが大阪の歯科技工士が発明した義歯「MTコネクター」でした。まさに逆転の発想から生まれたバネのない画期的な義歯でした。
北大を卒業した後、教わった通りに作ってきた義歯とは全く異なるもので、大きな驚きを感じたことがつい昨日のことのようです。
学生時代は義歯の成績が良かった私ですが、いざ現場に出ると大きな壁が立ちはだかっていました。
「入れ歯」と聞いただけで絶望的な顔になる患者さん、ブリッジや差し歯ならまだしも、入れ歯というのは相当なショックを与えるものなのです。
入れ歯は年寄りのものとして毛嫌いする人、何とか入れてみても見た目が悪く異物感も強い、喋りにくい、痛い、外れる、気持ち悪い・・・
先生には慣れるしかないと言われ、途方に暮れる憂鬱な日々。
患者のみならずドクターにとっても厄介な入れ歯に毎日孤軍奮闘していました。
多くの先生が入れ歯にしないように頑張るのは、「入れ歯は難しい」こういう理由からです。
そして登場したインプラント。固定式で前後の歯に負担を掛けないし、違和感も少なく第3の永久歯などともてはやされていました。
しかし素晴らしく思えた反面、将来的な不安が脳裏をよぎっていたのも事実です。そして私は皆が嫌う義歯を選びました(笑)。
MTコネクターは義歯であるにもかかわらず、入れ歯の欠点である部分をほとんど解消したと思える画期的なものでした。
当然手術もしませんし、治療期間も短縮されます。ただ、取り外しそのものが嫌だという方には向きません。
私はこの技術を学ぶために、一度今まで学んだことを白紙に戻して大阪に通うことにしました。週末に時間を作っては通うという日々が何年も続きました。
このMTコネクターは噛み合わせの調整がとても重要でこれが出来ないと安定しませんし噛めません。そして症例数を積み上げて認定医第1号となりました。
しかし、他の先生達には何故か思った程普及しませんでした。それは調整の難しさも大きな原因だと思います。大学で教わらない調整方法が必要でしたから。
例えば患者さんが痛みを訴えたとして、どうしたら良いのか分からないのでは話になりません。
話は少々脱線しますが、何故痛いのか?どうしたら良いのか?多くの先生が痛いところを「当たる」と称して削ってしまいます。
確かにそれが必要なこともありますが、診断を間違えると次はこっち、その次は・・・とモグラ叩きのように内面を削ることになって、どんどん義歯は合わなくなります。
他でまた書きますが、実は義歯の痛みも噛み合わせの調整で直ることがほとんどです。当たるところを削る前に、咬合調整から行うべきだと思います。
ですからそれが苦手だと痛みを取るのは難しいでしょう。ここを削るとこうなるという理屈が分からないと無理だという意味です。
義歯を固定しないMTコネクターでは尚更難しいので、ちょっと勉強した位ではマスター出来ません。その勉強がなかなか難しいので普及しなかったのだと思います。
反して、同じくバネがないけど外れないという「ミラクルデンチャー」のように、がっちり固定する義歯の方が歯科医にとっては多少咬み合わせが悪くても、何とかなるので都合が良いから会員数も多いです。
ただ、固定により歯に負担を強いることになりますし、窮屈感を感じますのでそこも問題になります。こういう理由で固定式じゃないMTコネクターは扱いにくかったということでしょう。
私は更に実績を重ねて、釧路や北見、青森、山形、東京、大阪といった遠方からの患者が増えてきたので平成24年に大通公園に移転を決めました。
そして、その頃から徐々に更なる改良を求めるようになりました。
何故か?・・・義歯を入れるのはドクターです、技工士は模型の上で設計して作りますが、直接口の中を見ません。患者さんの特徴(利き手や器用さ、または麻痺など)は伝えても現状は分かりません。
粘膜の沈み方や噛み癖などはドクターが診て判断しなければなりません。
病気や怪我で手が動かない、麻痺で不自由といった身体の問題や、せっかちで不器用な場合などそれぞれの個々の個性に応じた設計と仕掛けが必要だと感じ、その結果生まれたのが「ナチュラル-D」だったのです。
その特徴は、クラスプ(バネ)はなく出来るだけ小さく、薄く、美しく自然に。しっかりフィットして噛むと歯ごたえを感じることが出来るように。違和感なく歯を支えることで歯の負担を軽減する。歯に余計な加工はしない。そして外れにくいけど、着脱しやすいように設計しました。
前述のミラクルデンチャーも入会して勉強しましたが、私の求めるものとは違っていました。
そこでユーザーの希望に合わせた、臨機応変な設計で快適な義歯を提供するために自ら開発して特許を取得したのです。
早いもので特許取得して1年が経ちます。
今は新規で作る義歯は全てナチュラル‐Dです。もちろん以前からの患者さんの義歯もメンテナンスしています。
1年経つのを契機にHPも一新することにしました。入れ歯で苦労されている方にとって一助になれば幸いです。
加えて、抜歯が必要だけど歯が抜けた状態で過ごすのは困るという理由で躊躇っている方。当院では近くに専属ラボがあり、治療義歯を最短二日で作りますので、何日も歯がないまま過ごすことはありませんので、安心して相談下さい。